現場人・金子からの挑戦状です。
下記10項目は、会社員時代も含めてかれこれ30年間建築関係に携わる現場人が、新築・増築・改築・リモデル問わずに接したお客様から寄せられた住まいへのご要望のBest10です。
貴方がもし夫婦と子供2人家族4人の住まいをご計画されるとしたら、以下項目をいくつ取り入れたいと思いますか?
1. 個室は夫婦で1部屋と子供に各1部屋、それに客間の計4部屋ある。
2. 玄関脇にはシューズクローゼットがある。
3. 南向きの明るいリビング。
4. リビング上部にはリビング階段から拡がる吹き抜けがある。
5. 階段を上がった2Fにはフリーのオープンスペースとなっている。
6. キッチンから水回りへの動線上に家事スペースがある。
7. リビング若しくは夫婦の寝室に書斎としても使えるスペースがある。
8. 何でも収納できる納戸がある。
9. リビングから連続してアクセスできるウッドデッキ付。
10.トイレ・洗面・浴室は一直線に並んでいる。または近接している。
以上。因みに日本的にこの間取りを表現すると4LDK+Sとなります。
いくつ取り入れたいと思いましたか?10項目全て?
だとしたら私の挑戦にあなたは負けました。
逆に1項目もしくは3項目ぐらいしか取り入れられないとお考えの貴方。
挑戦した私の負けです。
今回お題を「良い間取り」としましたが、本当に住みやすい家を創るには
本コラム第7回でも述べたように「暖かく涼しくて空気感も爽やかに、視覚・聴覚・触覚・嗅覚にストレスなく安眠出来る家」です。その上に生活に密接する基本の「間取り」がストレスの無い物だったら言う事なし。人様がどう思おうが、貴方と家族にとって最上の空間となるのです。それを実現する時に1~10の様な項目を取り入れて間取りを形成すれば恐らく10人のプランナーに頼んでも同じような間取りプランしか出てきません。だって1~10の様な項目を伝えたら間取りは必然的なものしかなりませんので。(デザイナー何とかを自称して個人の住宅を自身の作品と云って憚らないプランナーは除く)
「良い間取り」を創ろう(創ってもらおう)と思ったらお願いですから上の1~10を以下の11~20のように変えてプランナーに伝えてください。
11. ウチは今の所家族4人です。
12. 上の男の子はサッカーを習い、下の女の子はバレエを習っています。
13. 土地は北道路に面し、東西・南には既に家が建っています。
14. 一定の明るさが欲しい。
15. 洗濯物はあまり目立たないところに干したい。
16. 家事動線は最短に。
17. クックパッドは毎日見ます。
18. 室内に余分な物を置きたくない。
19. 友人たちが訪れる機会も多い。
20. 予算内なら各個室に水廻りが欲しい。
1~10:11~20で具体的(形が見えてしまう)にリンクするのは6:16・8:18・10:20くらいかな。
だからしてぜいぜい3つ位しか取り入れなれないとお考えの方を良い間取りを獲得できる方として勝ちとしたのです。その他はあまり形が見えませんね。良い間取りとは貴方と家族の今から変化する将来にも対応しやすくて過ごしやすい間取りのことを指します。すぐに形が見えて誰に頼んでも同じような間取りだったら狭い範囲であなたと家族の将来を重ねなくてはいけませんね。そんなことでいいんでしょうか。折角建築会社や設計士といったプランナーに依頼するのですから多くのプランが出てくるような要望出しをした方が良くはありませんか?
因みに、現場人(弊社の)ヒアリングシートには11~20の様なご質問項目しかありません。
ライフスタイルの見直しにもお役に立ちますよ~