適材適所…と表す際、人の能力や特性に合わせてふさわしい地位や業務に就けることと理解されるが、この語源は適材の「材」に伝統的な日本家屋や寺社などの建築現場で木材を使い分けたことにあるんだ。だからして現場人は語源の通りに住まい創りの提案においては使用箇所別に木材の選定をするわけだが、住まいの構成する様々なアイテム…例えば設備機器とかを加えて考えるときは適材を適在と置き換えて、お客様のご要望とかご予算を加味するんだ。でもね、ココで本当に注意しなければいけない事がある!それは「バランス」。一言でいうと簡単だけど実はこれがなかなか難しい。ただ一つ言えるのは、絶対に譲ってはいけない建物の基礎や躯体性能と使えば必ず消耗して10年後くらいに寿命が来るところと見た目における流行のデザインにバランスの重きを置いてはいけない事。コレをやってしまうと「あんなに悩んでお金もかけたのにもう交換時期?」「何か見た目が古臭くなってきたね」何て大後悔の元だからね。正直、たまに見かける現場では、現場人とその仲間の間でこんな会話が飛び出す。「オイオイ、この建物にこんな豪華なシステムキッチン?」「フル装備って、結局は消耗してしまう設備の事だけ?」「見た目にお金かけるなら基礎と躯体に使えよ」…う~ん、ありすぎて書き切れない・・・
適材適所=適在適所って難しいバランスで成り立つものであるのは事実だが、目的と本質さえ、しっかりまとめれば語源通りとなることは間違いないと思うんだけどなぁ。