今回はカナダで行っている本プロジェクトのティンバーフレーム躯体加工レポートです。
ショップ内(屋根のある加工場)では仕口・継ぎ手の加工を終わった各箇所躯体の仮組み・解体を繰り返して整合精度の確認をします。
これらは土台部。20cm角
通し柱等。母屋・棟木を受ける大入れ(受け側)加工と雇い実を通す加工がされています。
柱も20cm角
梁類には大入れの差し側加工。弊社のティンバーフレームは柱最上部に渡す桁類(柱固め)を除き、全ての柱が勝つ所謂通し柱仕様を基本レイアウトとしています。(梁が柱の胴に差さる)
これは大断面材を使用するティンバーフレームだからこそできる伝統的な木組みとも言えます。
梁等横架材は20x30cm角
残念?ながら現代の日本で一般の在来工法で使用される3.5寸(10.5cm)や4寸(12cm)程度の柱では接合部仕口加工に因って断面を大きく欠損する事になり、木組みとして本来の強度を保てるかは甚だ疑問。なのでそれを補うべく集成材や金物を多用してぎゅうぎゅう締め付ける「新工法」なるものがあるのでしょう。
桁・母屋・棟木用も20x30cm角
弊社はこれら見事に目の詰まったカナダ内陸部ネイティブダグラスファーの原木を確保し、プロジェクトに併せて製材・加工をしています。
原木確保プログラムについて
↓の本でも弊社がティンバーフレームに拘る理由が分かります。