ティンバーフレーム躯体等の資材を搬入して早1か月が過ぎ年の瀬も迫って来ました。
現場は外部軒天井の仕上げも済み、内部間仕切り壁下地造作も順調に進行しています。
間仕切り下地が出来る段階では電気の配線や24時間関換気システムの換気ダクトも配管していきます。
弊社が採用する24時間換気システムは、地中熱利用のダクト式第三種換気(自然吸気・機械排気)です。床下に配管する吸気ダクト(アルミ製)は、基礎コンクリート耐圧盤から放熱される地中熱を少なからず回収しますので、夏ならば外気温より低く、冬ならば高い新鮮空気を室内に放出させる事が出来ます。また、室内各室からの排気もダクトで一箇所のチャンバーに集合させ、このチャンバー内で排気が持っている熱も吸気に回収させる構造となっています。高気密化が進んだ住宅では換気も必要です。ですが、空調された室内空気が入れ替えられてしまえば多大なエネルギーロスにも繋がります。換気システムは住む人の健康とこうした省エネルギー性を兼ね備えている事が求められます。
床下に設置した熱交換型チャンバー
2F各室への排気ダクト配管
各室排気口は床に設置します。「換気口は天井とか壁の上の方に付けるものじゃないの?」と思われるかも知れませんが、それは調理の熱で空気が上昇する台所のコンロ台と蒸気が上がる浴室内等に求められているものです。揮発性有機化合物等の多くの汚染物質や埃は空気より重く、よって床面付近に沈殿してきます。これを天井や壁の上の方まで吸い上げて換気するとしたらどうでしょう。その途中に人間の口や鼻がある事を考えればお分かりですね?
自然素材で造る住まいには、同時に相応しい設備仕様も採用しなければ意味が無くなってしまうのです。